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高難易度物件もお任せください!!

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2024.06.17

  • アプト通信

梅雨入りを前に、木々の緑がいっそう深まってまいりました。皆さま方におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。
私たちアプト・シンコーは、1995年にプレカット事業を立ち上げ、今年で30年目を迎えることができました。これもひとえに皆さま方のご愛顧の賜物であり、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

私たちは年間約600棟のプレカットを承っておりますが、600棟の内訳としては、比較的簡単な物件から高難易度の物件まで、非常に多岐にわたります。今回のアプト通信では、直近の高難易度物件のプレカット事例を1つご紹介させていただきますので、お付き合いいただければ幸いに存じます。

「教会」のプレカット事例 -トラス構造-

先月になりますが、切妻屋根の「教会」のプレカットを納めさせていただきました。
屋根が三角の「シザーストラス」という、非常に特殊な構造の物件でした。(シザーストラスとは、梁をハサミ (シザース)のように組み合わせ、織り上げるように形成するトラス構造です。)ある構造設計事務所さまがトラスを含めた構造設計を担当されており、弊社は「構造図の通りにプレカットする」ことが求められました。

プレカットCAD入力

■一般物件でも勾配天井などで活用される「登り梁」の入力方法を駆使し、トラスのCAD入力を行います。
■お客様からお預かりしたトラスの構造図や断面図から、トラスの位置、高さを正確に読み取り、CAD入力します。位置や高さを1ヵ所でも間違えると、形状が違う、設計とは違うトラスをプレカットすることになりますので、細心の注意が必要です。
■弊社保有の「横架材多種加工機MPS-55」の能力が最大限に発揮できるよう、プレカットCAD入力を行い、加工データを作成しました。
(MPS-55は複雑な登り梁や、最大180mm×600mm×8200mmの大断面梁の加工が可能です。)


-実際のプレカットCAD画面(断面図)-

 

手加工図の作成

■最新の「MPS-55」の能力であっても、やはり機械では加工できない箇所はあります。
機械で加工できない部分は、人間が加工する。
「機械と人間の役割分担」であり、お互いに足りない箇所を補いながら、良いモノを作っていく時代なのだと思います。

 


-実際の手加工図-

 

クラフトセンターで手加工

プレカットCAD入力、加工データ作成が終了後、いよいよ加工機によるプレカットになります。CAD入力した通りに機械加工され、加工機で加工できない箇所がある部材は、弊社の「クラフトセンター」へと運ばれます。
アプト・シンコーは「多方面の熟練度によって会社に不可欠な人材」を評価する「マイスター制度」を導入しており、クラフトセンターにはその「マイスター」の称号を得た熟練社員が在籍しています。

アプト・シンコーで唯一の「マイスター」野手和明さんです!!

今から30年前の「プレカット事業」立ち上げ時から在籍するベテラン社員であり、複雑な手加工からアプトファームの野菜作り(笑)まで、「多方面の熟練度」によりマイスターの称号を手にしています。それでは、野手さんに今回の物件の手加工について、インタビューしてみましょう!!

■岩瀧:
野手さん、今回の手加工はどうでしたか?
■野手:
手加工図面を細かな所まで丁寧に作成していただいた分、墨付けはスムーズにできましたよ。
手加工自体も今までの経験を駆使すれば、難しいことはなかったのですが、すべて化粧材として見えると言うことなので、加工精度にはいつも以上に細心の注意を払いました。
上棟日には何事もなく進んで欲しいとハラハラしていましたが、無事に上棟が終わったと聞いたときは胸をなでおろしました。これでまた一つ、大きな自信に繋がったことには間違いありません。

■岩瀧:
いつも気を付けていることはありますか?
■野手:
いつも疑問を持ちながら加工図面を確認し、
①理解してから取り掛かかる!!
②墨付け後にも加工図と寸法の照らし合わせ!!
③加工後にも必ず寸法確認!!
この3つの事を徹底しています。お客様が喜ばれる顔を思い浮かべながら、細心の注意を払って加工しています。

■岩瀧:
最後に、お客様へメッセージをお願いします。
■野手:
私たちは、お客様にご満足いただける製品を、社員一同心を込めてお作りいたします。また、どんなに難易度が高い物件にも、全力で対応させていただきます。機械で加工することが当たり前になってきた世の中ですが、難易度が高い物件には、まだまだ人の手を必要とする場面が出てきます。プレカットのことでお困りごとがありましたら、ぜひ一度、私どもにご相談ください。ご満足いただけるよう、全力で対応させていただきます。よろしくお願いいたします!!

-野手さんが手加工したトラス部材-

 

クラフトセンターでの手加工も無事に終わり、現場への納材も完了。
ついに上棟日を迎えます。

プレカットCADは正しく入力できていただろうか・・。
手加工図にミスは無かっただろうか・・。
手加工に間違いは無かっただろうか・・。
いや、あれだけチェックしたから大丈夫だ!!・・よ・・ね???

簡単な物件だろうが、難しい物件だろうが、お客様に正確なプレカットをお届けする責務に変わりはありませんので、年間600棟分、自信と不安が入り混ざった、このような複雑な心境を抱きます・・。

上棟日

■プルルル~~~♪プルルル~~~♪
■岩瀧:!?現場の飴谷さん(営業)から電話だ!!
■飴谷:もしも~し・・・、岩瀧さ~ん?
■岩瀧:お疲れ様です!!・・どう・・です・・か???
■飴谷:・・・うまいこといってますよ~(^^)v
■岩瀧、野手:本当ですか!?よかった~・・(T_T)

上棟現場にいる飴谷さんから「無事に上棟した」との一報を受け、本当に安堵しました。
お施主様、お客様、上棟おめでとうございます。アプト・シンコー社員一同、心よりお祝い申し上げます。
プレカットCAD入力、加工データ作成、手加工図作成、クラフトセンターでの手加工・・、
多くの困難がありましたが、このような素晴らしい建築の一端を担うことができ、大変光栄であり、誇りに思います。
時代の変化とともに様々な新規事業を立ち上げ、その時々に応じた「お役立ちの仕方」に邁進しているアプト・シンコーですが、やはり30年の歴史を持つ「プレカット事業」は弊社の「コア事業」であり、最も得意とする分野であります。しかしながら、まだまだ改善の余地があるアプト・シンコーの「プレカット事業」でございますので、皆さま方からの貴重なご意見を「謙虚な心」で真摯に頂戴し、「新たな挑戦」に臆することなく突き進んでまいる所存でございます。引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

 

アプト・シンコーのプレカット能力を最大限に発揮できる高難易度物件、心よりお待ちしております。

アプト・サポートステーション/駅長 岩瀧
クラフトセンター/マイスター 野手
営業 飴谷