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高難易度物件への挑戦
高難易度物件への挑戦
2019.07.10
- アプト通信
高難易度物件への挑戦
私たちアプト・シンコーは、年間約750棟のプレカットを承っております。
意匠的にシンプルな物件からデザイン性に富んだ複雑な物件まで、その範囲は非常に広く、多岐にわたります。
お客様から頂いた2次元の図面を元に、構造を考え、打ち合わせをし、プレカット部材として加工後、現場にお届けするのが弊社の仕事でありますが、平面的なものをただ形にするだけでは、それは建築とは言えません。
構造的に安定させ、お施主様の生命・財産を守ってこそ建築と言えます。
それは前述した、シンプルな物件だろうが複雑な物件だろうが変わりはないのですが、複雑な物件であればあるほど、私たちの頭を悩ますのも正直なところです。
こちらはすでに完成し、お引き渡しも終えている物件なのですが、斜めに配置された建物形状と連続した登り梁を特徴とする、意匠的にも構造的にも非常に複雑な物件でした。
積雪など様々な鉛直荷重に耐え得る梁成の検討や、強風や地震などの水平力に耐え得る水平構面・壁量の検討をし、求められる以上の強度を持つ、安定した構造となることを第一に考え設計されています。
計算され尽くしたプレカット図をいくら紙に描いたとしても、それを現実に形にできなければ何の意味もありません。
弊社が保有する最新鋭のプレカット加工機の能力を最大限に活かし、あの手この手を使ってプレカット部材を作り上げました。
こちらが連続した登り梁です。
完成後もすべて現し材として見えてきますので、仕口やボルトの納まりなどには細心の注意を払いました。
455㎜間隔で配置された登り梁が非常に美しく、訪れる人を圧倒します。
上棟後、現場で実際に建っている姿をこの目で見ると、非常に感慨深いものがあり、一瞬にして今までの苦労が報われる感覚になるのです。
完成後はこのようなデザインで納められており、お客様のすばらしい意匠設計に応えるべく、これからも技術を磨いていかなくてはならないと痛感いたしました。
家を建てる。
多くのお施主様にとっては一生に一度の大イベントであり、その1棟1棟すべてに物語があることでしょう。
お施主様のみならず、弊社のお客様にとっても同様に物語があることと思います。
そのような物語の一端を担えることに誇りを持ち、私たちは常にお客様の黒子として全力で仕事をしていく所存でございます。
「梁1本柱1本、すべての部材に意味がある」
「これで良いではなく、これが良い」
そのようなプレカットをお届けできますよう、
全社員が一丸となり、オール・アプトで日々の業務に邁進してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
弊社のプレカット設計力、加工力を遺憾なく発揮できる高難易度物件、お待ちしております。
設計部 岩瀧 卓